朝の街を歩きながら、ATMに向かう自分の背中を感じる。
人は振り返らないけれど、背中には小さな心の声が宿っている。
「今日もなんとかなるかな」
「でも足りないな」
心の中のつぶやきが、背中を通して歩くリズムに乗る。
ATMの光が近づくたび、胸の中で計算が始まる。
借りるか、我慢するか、少しの勇気と少しの不安。
背中は黙っているけれど、すべてを語っている。
お金を引き出す手の動き、画面に映る数字、カウンターの小さな音。
その一つひとつが、僕の背中の物語を少しずつ進めていく。
ATMを離れる時、背中は少し軽くなった気がする。
今日の選択を抱えながらも、また歩き出す。
街の景色は変わらないけれど、背中の物語は静かに動き続ける。
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