2026年2月12日木曜日

お金がたりなかった日

お金がたりなかった日、
財布の中の軽さが、
やけに現実的だった。

レシートを何度も見返して、
ため息をひとつ。

足りないのは、
ほんの少しのはずなのに、
その「少し」が遠い。

予定外の出費。
重なったタイミング。
言い訳のような理由たち。

頭の中で、
計算を繰り返す。

借りる、という選択肢が、
静かに浮かぶ。

便利な時代だ。
スマホひとつで、
手続きは終わる。

救われるような、
少しだけ怖いような。

お金は、
味方にもなるし、
重さにもなる。

足りないとき、
心まで小さくなりそうになる。

けれど、
足りないと気づいた瞬間に、
私はちゃんと考え始めた。

どう使ってきたのか。
何が必要で、
何が欲しかっただけなのか。

数字は冷たい。
でも、
そこには自分の選択が並んでいる。

お金がたりなかった日。

それは失敗の日かもしれない。
でも同時に、
向き合う日でもあった。

借りるなら、
返す未来を想像する。

その未来の自分に、
申し訳なくならないように。

足りなさは、
不安を連れてくる。

でも、
立て直そうとする気持ちも、
一緒に連れてくる。

財布の軽さを忘れないように、
次の一歩は、
少しだけ慎重に。

お金がたりなかった日、
私は、
少しだけ大人になった気がした。

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