夜は、いつも少しだけ心を弱くする。
部屋の明かりの下、
スマホの画面を何度も開いては閉じた。
「今だけ」
その言葉がやけに優しく見える夜だった。
お金のことを考えると、
胸の奥がざわざわする。
でも今日は、
そのざわざわを
そのまま抱えてみることにした。
借りれば、
たぶん明日は少し楽になる。
けれどその先の自分は、
どんな顔をしているだろう。
深呼吸をひとつ。
温かいお茶を入れて、
ゆっくりと湯気を眺める。
すぐに解決しなくてもいい。
今夜は、何も動かなくていい。
「借りない」という選択も、
ちゃんと選択だ。
誰にも褒められないけれど、
自分だけは知っている。
今日は踏みとどまった夜だと。
静かな部屋の中で、
小さな誇りが、
ほんの少しだけ灯った。
0 件のコメント:
コメントを投稿