2026年3月1日日曜日

「今だけ」の誘惑と冷静な私

「今だけ」という言葉は、だいたい強い。
限定、特別、チャンス。
その響きだけで、心拍数がほんの少し上がる。

給料日前。
財布は軽い。
でも欲しいものは重たい存在感を放っている。
そこへ現れる「今だけ」の文字。

まるで小さな悪魔だ。
「今日を逃したら損やで」とささやいてくる。
損という言葉は、なぜか妙に刺さる。

ここで登場するのが、冷静な私。
腕を組みながら、静かに言う。
「それ、本当に今なん?」

頭の中で会議が始まる。
欲しい私 vs 落ち着け私。
議論は白熱するが、だいたい最後はため息で終わる。

深呼吸して、画面をもう一度見る。
本当に必要か。
来月でもいいのではないか。
未来の自分は笑っているか。

冷静になると、「今だけ」は意外と静かになる。
さっきまでの勢いはどこへやら。
どうやら私の焦りに乗っかっていただけらしい。

今日は、見送った。
ほんの少し物足りない。
でもその代わりに、ちょっと誇らしい。

「今だけ」に勝ったというより、
自分のペースを守れた気がする。
それくらいが、きっとちょうどいい。

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