世の中はどんどん便利になっている。
ボタンひとつで振り込み。
タップひとつで決済。
数分でお金が動く。
スピード感は爽快だ。
「今すぐ」に応えてくれる仕組みは、正直ありがたい。
急な出費のときなんて、ヒーローに見える。
でもその横で、慎重な私が小さく手を挙げる。
「ちょっとだけ確認してもいい?」
この人はいつも空気を読まない。
便利さは前へ進ませる。
慎重さは一歩止める。
どっちが正しいというより、どっちも必要らしい。
焦っているときほど、便利さは魅力的だ。
「今ならいける気がする」という、根拠のない自信までついてくる。
セット販売みたいなものだ。
そこで深呼吸。
慎重な私がもう一度ささやく。
「未来の自分、困らへん?」
急に現実味が増す。
便利さを敵にする必要はない。
でも慎重さを無視すると、あとで説明が長くなる。
だいたい自分に。
今日も私は、便利さと慎重さのあいだで揺れている。
揺れながら選ぶくらいが、きっとちょうどいい。
即決できない自分を、たまには褒めてもいい気がする。
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