こんにちは、「借りる話」へようこそ。
今日は少し個人的な話をさせてください。お金の知識というより、「通帳の残高を見るのが怖かった時期」の気持ちについてです。
見ないほうが、楽だった
あの頃の私は、通帳もアプリの残高画面も、できるだけ開かないようにしていました。
見なければ、数字は変わらない。
見なければ、現実はまだ「なんとかなる」の範囲にいてくれる。
そんなふうに思っていたのだと思います。
でも、見ないからといって、お金が増えるわけではありません。
給料日までの日数を指で数えながら、頭の中で「家賃、光熱費、スマホ代、食費……」と引き算だけを繰り返す。
その計算はたいてい、画面を開く前から答えが出ていました。
それでも、開くのが怖かった。
数字を見た瞬間に、「ああ、やっぱりそうだった」と確定してしまう気がしたからです。
怖かったのは、数字そのものではなかった
今になって思うのですが、あのとき怖かったのは、残高の金額そのものではありませんでした。
- 「自分はお金の管理ができない人間なのかもしれない」という不安
- 誰にも言えないまま抱えている、ひとりぼっちの感覚
- この先どうなるのか分からない、先の見えなさ
こうしたものが全部、残高画面の数字に重なって見えていたのです。
だから、数字を見るという小さな動作が、自分を責める時間の入口になっていました。
同じ気持ちの人は、思っているより多い
あとから分かったことですが、「残高を見たくない」と感じた経験のある人は、実は少なくありません。
急な出費が重なった月。
転職や引っ越しで、一時的に収入と支出のバランスが崩れた時期。
物価が上がって、いつも通りに暮らしているだけなのに足りなくなっていく感覚。
それは意志が弱いからでも、だらしないからでもなく、誰の生活にも起こりうることです。
ただ、お金の話は口に出しにくいので、みんな黙って抱えてしまう。
だから「自分だけがこうなんだ」と思い込みやすいのだと思います。
勇気を出して「見た」日のこと
ある日、仕事帰りの駅のホームで、ふと思いました。
「怖がっている時間のほうが、実はずっと苦しいな」
その場でアプリを開いて、残高を見ました。
数字は、予想していた通りの、決して明るくはない金額でした。
でも不思議なことに、見たあとは少しだけ呼吸が楽になったのです。
「怖いものの正体」が、ぼんやりした影から、ただの数字になったからです。
数字になれば、考えられます。
何がいつ引き落とされるのか。
何を先送りできて、何ができないのか。
誰に相談できるのか。
見ないでいた間は、考えることすらできなかったのだと、そこで気づきました。
見たあとに、私がやったこと
大げさなことは何もしていません。
- 引き落としの日と金額を、紙に書き出した
- 今月の「絶対に必要な出費」と「少し待てる出費」を分けた
- 足りない分について、選択肢を落ち着いて並べてみた
選択肢の中には、もちろん「借りる」ということも入っていました。
そのときの私は、借りることを「負け」のように感じていて、そこでかなり悩みました。
でも、調べて、条件を比べて、返済のイメージを具体的に描いてみると、「借りる」ことは「逃げ」でも「恥」でもなく、状況を整えるための手段のひとつなのだと、少しずつ思えるようになりました。
もちろん、借りれば解決、という話ではありません。
利息がかかること、返済の負担が続くことを理解したうえで、無理のない金額と期間で考える。
それができるなら、選択肢として持っておくことは悪いことではないと、今は思っています。
もし今、あなたが同じ気持ちなら
残高を見るのが怖いと感じているなら、まず、その気持ちを責めないでください。
怖いのは、あなたが現実から逃げているからではなく、それだけ真剣に生活を守ろうとしているからです。
そのうえで、もし少しだけ余力があれば、次のことを試してみてください。
- 残高を「確認するだけ」の気持ちで見てみる(判断や反省は、あとでいい)
- 数日以内に出ていくお金と、入ってくるお金を書き出す
- 一人で抱えず、家族、友人、公的な相談窓口など、話せる相手を探す
- お金を借りることを考えるなら、返済額と期間を先に計算する
借りる場合は、登録貸金業者かどうかの確認、金利や返済方法の確認、返済計画の見通しを、必ず自分の目で確かめてからにしてください。
「急いでいるから」と焦って決めるのが、いちばん危ないからです。
おわりに
通帳の残高を見るのが怖かった時期は、いま振り返ると、とても長く感じられました。
でも、あの頃の私にひとこと言えるなら、こう伝えたいです。
「見るのは怖いよね。でも、見たあなたは、もう半分前に進んでいるよ」
数字は、あなたの価値を決めるものではありません。
ただ、今日の状況を教えてくれる、小さな道しるべです。
この記事が、残高画面を開く前に深呼吸したくなる誰かの、少しの支えになればうれしいです。
「借りる話」は、これからも、お金のことを一人で抱え込まないための場所でありたいと思っています。
最後まで読んでくださり、ありがとうございました。
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